コラム COLUMN
特許権の価値評価における公認会計士と弁理士との連携(パテント誌記事から)
更新日 : 2016.01.22
パテント2015 Vo.68 No.9 p.76の「特許権の価値評価における公認会計士と弁理士との連携」の記事を用いて勉強会をしました。この記事は複数の公認会計士の先生方と日本弁理士会の弁理士との合作によるものです。日本弁理士会関東支部、日本公認会計士協会東京会及び同神奈川県会の 3 会所属会員により構成される「知的財産関連研究プロジェクトチーム」が、公認会計士と弁理士が協働して知財評価を行うケースを想定し相互交流を行い、同プロジェクトチームの価値評価グループ内で各自発表した内容をそれぞれの会員が書き下ろしたものです。内容を逐一ここに述べるわけにはいきませんが、知財価値評価サービスに役に立ちそうな知見を以下に列挙しておきます。
知的財産の価値評価−寄与率について
インカムアプローチに基づく知的財産価値の評価に、当事者にとって納得感の得られる知的財産の寄与率として実施料率に着目しています。実施料率についてのデータを掲載した書籍等も紹介されています。
評価パラメータとその重み付けについて
知的財産価値の評価パラメータとして、DCF 法における寄与率、免除ロイヤリティ法における実施料率の上げ下げ(変動率)について述べています。この記事の著者らも評価パラメータの選択については、勉強会を経た後、グループ内でアンケートを試みたとのことです。使用可能な基本的な評価パラメータを抽出しようと試みたとのことですが、なかなか難しいようです。一つの意見として、評価パラメータの重み付けや数値化にこだわるのではなく、文章を用いた方が、読み手にとってわかりやすく、説得力も高いという考え方があり、そうした評価パラメータの文章化に「SWOT 分析」を用いていました。また、文章化からの寄与率の決定や実施料の変動率の決定今後の課題であると結んでいます。
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知的財産の価値評価では、評価パラメータの選択や数値化、特に実施料率(ロイヤルティ率)への反映の仕方に難しさがあることがわかります。
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