知財価値評価とは ABOUT

知的財産の評価とは

 「知的財産の価値評価」とは知的財産(知財)を重要な経営資源として捉え、企業が保有する特許・商標等の知財を、その企業の事業に添って解析し、知的財産の観点から事業評価を行うことをいいます。
 知的財産の法的価値や技術的価値を分析・評価する定性的価値評価と、その経済的・金銭的価値を評価する定量的価値評価があります。
知的財産の価値評価は、主として企業の経営戦略や事業展開、将来の新規事業の探索に役立てることを目的としています。そのために企業が所有する特許権、商標権等に代表される知財を無形資産として明確化し、その技術的価値・経済的価値を客観的に分析評価します。
 分析対象は、当該企業が有する知財のほか、その企業の競合会社の知財や、その企業が属する業界全体の知財の分析を含むこともあります。
知財の価値評価として考慮する要素としては、その権利の現状確認、例えば出願済みなのか、出願公開されているのか、登録されているのか、現在も生きているのか、その権利が対象会社に帰属しているのか、権利範囲(特許請求の範囲)は適確なのか、権利としての有効性・安定性はあるのか(無効理由がないか)を判断した上で、その知財が企業の経営戦略や事業展開と合致しているかどうかを判断します。このような一連のプロセスを「知財の定性的評価」と言うことがあります。知財を上記の観点から点数付け(スコアリング)することも可能です。
 知財は現物として存在しない無体財産ですが、不動産のような有体動産と同様に金銭的価値を有します。そのため、知財を金銭的価値と結び付け、上述の知財の点数付け(スコアリング)の結果や、企業の売上げとの関連から、知財の経済的価値評価を算出することも可能です。これを「知財の定量的評価」と言うこともあります。つまり、知的財産の価値評価と称した場合、「知財の定性的評価」と「知財の定量的評価」の二つの意味を持つことになります。定性的評価であれ、定量的評価であれ、分析評価した内容を基に、企業が所有する知財を、今後企業の経営戦略として有効に活用するための提案やアドバイスをすることになります。この工程も含めて知財の価値評価ということができるでしょう。

 浅村特許事務所は、お客様ご自身が所有する知的財産、または、お客様と利害関係のある個人・法人が所有する知的財産の積極的な活用、および適切な評価をサポートさせて頂くため、高品質な知的財産価値評価サービスをご提供いたします。
 特に、専門の技術分野等における当所の弁理士が、知財の内容を確認することにより、より適切な知財価値評価を行うことができます。
  1891年創業のの歴史ある浅村特許事務所において、実務に経験豊富な弁理士がチームを組み、様々な観点からお客様の知的財産価値評価を強力にサポートいたします。

価値評価の新機軸「知的財産価値評価書」

  「知財価値評価書」とは、主として企業が保有する知財の観点から企業の事業性を評価するレポートをいいます。浅村知財価値評価サービスでは、知的財産の価値を客観的に評価し、「知的財産価値評価書」としてレポートをご提供します。   知財価値評価書は、例えば銀行・金融機関様にとっては、融資先のお客様の事業性評価に役立ちます。中小企業様にとっては、知的資産を有効に活用した経営を行い、社外に対しても貴社の魅力を最大限に引き出すことにつながります。コンサルタント企業様にとっては、コンサルティングやM&Aのアプローチツールに知財価値評価という切り口をプラスすることができます。M&A成功の鍵は的確なデューデリジェンスにあります。財務・税務・法務・事業性デューデリに加えて、今まで見過ごされてきた知財デューデリを致します。 商社様にとっては、新規事業の展開や新製品の導入に先立つFTO(第三者の権利を侵害するリスクの事前調査)や対象知財の価値評価に役立ちます。

評価内容

  法律的有効性の評価、技術的優位性の分析、現在および将来における事業への貢献度の分析に基づいて、知的財産の価値をその金銭的価値を含めて、定性的および定量的に評価いたします。

知的財産価値評価を行なう業務場面

  • 企業取引での業務場面 金融機関における担保評価 権利譲渡・譲受(権利売買、権利と債務の相殺など) M&A(企業買収、企業合併、株式取得時のデューデリジェンス用情報の提供) ライセンシング(権利の使用許諾等における対価算定)
  • 訴訟業務場面 侵害事件の損害賠償額の算定 民事執行事件での権利の譲渡額の算定、権利担保額の算定
  • 自社内業務場面 職務発明に対する発明補償金(相当の対価)の算定 資産評価、担保融資(金融機関から見た知的財産担保力の確認) 流通特許の評価 株式会社設立に伴う特許権等の現物出資 知的資産経営評価(企業の知的資産への認識と活用の評価)

評価対象

知的財産権全般。 具体的には、産業財産権4権(特許権、実用新案権、意匠権、商標権)、著作権などが対象となります。

サービスご提供までの期間

ご契約後、お客様へのアンケートを実施させて頂き、その後通常1ヵ月程度で知的財産価値評価書をご提供します。

ご提供資料

  知的財産価値評価書(総合評価版又は簡易評価版)をご提供いたします。 なお、知的財産の金銭的価値のみを簡易に評価する場合など、納期や予算に応じて、簡易評価版をご提供させて頂くことも可能です。 ご要望に応じてフレキシブルに知的財産価値評価書をご提供できるのも、浅村知財価値評価サービスの魅力です。

知的財産価値評価に関するご依頼、ご質問等は、お気軽にお問い合わせください。 ご連絡を心よりお待ちしております。

知的財産価値評価手続きの流れ

ご相談依頼

  • 電話またはeメール

目的対象

  • 具体的な調査分析へと進めさせていただくに当たり、 まずは調査分析の対象・目的の特定をさせていただきます。

予備調査

  • 件数、資料等のボリュームを確認し、お見積りを作成いたします。

契約

  • 守秘義務契約
  • 業務委任契約

調査

  • アンケート、面談等による知的財産内容確認調査(簡易評価版は省略する場合あり)

評価作業

  • 知的財産価値評価書の作成(適宜追加アンケート・聞き取り等有り)

ご提供

  • 知的財産価値評価書のご提供
  • 必要に応じ評価内容のご説明